12月24日、その日はクリスマスイヴである。

「カンパーイ!」

カチンと、グラスがあわさった音が響いた。

今日は由真と索、由菜と高崎が結ばれて、初めて過ごすクリスマスである。

4人は索の弟・凱と彼の妻・まひるが経営している洋食レストラン『あけび亭』に集まって、クリスマスパーティーを行っていた。

閉店後、それも貸し切りと言うこともあり、店内にいるのは自分たちだけだった。

「おめでとう」

「皆さん、おめでとうございます」

凱とまひるは彼らを祝福していた。

4台くっつけたテーブルのうえには、たくさんの料理が並べられていた。

プッシュドノエルにローストチキン、サンドイッチ、ビーフシチュー、パエリア、ポテトサラダ…と、とても見た目が鮮やかだった。