「由真ちゃん、どうしよう…!」

珍しく仕事中に由菜から電話があったかと思ったら、由菜は泣いていた。

何が起こったのだろうか?

由菜からの次の言葉を待っていたら、
「社長にバレちゃった…!」
と、泣きながら言った。

バレたって、そんなバカな…!?

由菜はビルの前にいて電話をかけていることだったので、あたしはそこで待つように言った。

やっていた仕事を切りあげて手早く荷物をまとめると、あたしはオフィスを後にした。

ビルを飛び出すと、泣いている由菜がそこにいたので駆け寄った。

由菜に詳しいことを問いつめて事情を全て聞くと、あたしまで泣きそうになった。

――索様に全部バレちゃったんだ…。