香西さんは泣いている同じ顔の彼女を慰めていた。

これは一体、どう言うことなのだろうか…?

とてもじゃないけれど、彼女たちに声をかけて質問をすることができなかった。

僕は彼女たちに気づかれないように静かにその場を離れると、ビルの中へと戻ったのだった。

「高崎さん、どうかしたんですか?」

オフィスへ戻ろうとしたら、帰るところの美都さんに遭遇した。

「何が起こったのかよくわからなくて…」

呟くようにそう言った僕に、
「あの…何が起こったんですか?

言っていることがよくわからないのですが…」

美都さんは首を傾げた。

彼女に案内されるように、僕は給湯室へと連れてこられた。

「一体、どうしたんですか?」

そう聞いてきた美都さんに、僕は先ほどの出来事を話した。