香西さんはコーヒーが嫌いだけど、同じ顔の彼女はコーヒーが飲める…?

それじゃあ、僕は香西さんと同じ顔の彼女と一緒に過ごしていたって言うことなのか…?

ちょっと待って、その人は一体誰なんだ?

香西さんと同じ顔をしているけれど、彼女は一体何者なんだ?

「“君は誰だ?”って、社長に聞かれたから…わたし、白状しちゃったの…。

由真ちゃんと会社を入れ替わっていたことを全部、社長に…」

全身の血が抜かれたんじゃないかと思うくらいに、香西さんの顔が青く染まった。

「――索様は、何て言ったの…?」

呟くように聞いた香西さんに、
「わかんない…。

白状した後に“ごめんなさい”って謝って逃げてきちゃったから…」

同じ顔をした彼女は泣きながら答えた。