「警察にでも引き渡せばいいじゃないの!」

「あー、もううるせーな!」

エリックは怒鳴って、エミリーとカミラの口論を止めた。

「もうこの際だからはっきりと言うわ」

エリックはそう言うと、
「彼女は俺の婚約者だ」
と、言った。

「えっ!?」

「なっ…!?」

紗綾とカミラは声をそろえて驚いた。

エミリーとクレアは目を大きく見開いてエリックを見つめた。

「昨日仕事先から彼女を連れて帰ったんだ。

彼女の両親に話はもうつけてある」

エリックは話を続けた。

「近いうちに結婚式を挙げる予定だが、何か問題があるか?

不満なら俺が全部聞いてやる」

エリックは言い終えると、カミラを見つめた。

そのとたん、カミラは悔しそうに顔をゆがめた。