だけど優斗は今、色々あるって言った。
その色々を言わずに濁したってことは私に言いたくないんだ。
「色々って、私には言えないこと?」
少し離れて見上げれば、優斗は困ったように笑っていた。
言えない、んだ……。
「ごめん。今は言えない。」
「今は?」
「いつか、ちゃんと話すよ。
だからそんな落ち込まないで。」
いつか、話す。
その言葉を信じてもいいのかな。
「ほら、元気出して。
そんな落ち込んでるとキスするよ?」
「なっ!それはいや……」
嫌って、言おうとしたのに。
その途中で口を塞がれてしまう。
そして鼓動が速くなって、顔の温度が上昇する。
ゆっくり離れ、笑う優斗には余裕しかなかった。
「照れてる、可愛い。」
「そ、それは優斗が……!」
キス、するからだ。
私はこんなにドキドキしてる。
でも、優斗は?
優斗はどんな気持ちなの?