“好き”がほしくて〜恋人未満のこの関係〜





ーーー『俺、加賀優斗って言うんだ。よろしく。』



中学三年の時、クラスは違うかった優斗と初めて言葉を交わした。



そのきっかけは誠の友達だったから。



誠に用があって話しかけた時、ちょうど優斗がそこにいたんだ。



イケメンで女好き、その上モテるし不良グループの一員。



それぐらいしか知らなかった



容姿以外悪いイメージしかなかった優斗だったけど、実際は違った。



フレンドリーだし、優しい。
よく笑ってて明るい。



そんな優斗と私は気づけば仲良くなっていた。



受験勉強に追われてる時、優斗にすごい励まされた。



たまたま優斗と誠と志望校が同じだった時は嬉しかった。



でも二人と違って学力がなくてギリギリだったため、必死で勉強しないといけなかった。



そんな私を支えてくれた二人。



『沙織って、頑張り屋さんだよね。』



必死で頑張る私を見て、優斗はこう言った。
その時に思わず泣いてしまった私。



優斗は女好き。
女の子は大好き。



だから私もそのうちの一人として見られてないと思っていたけど、優斗は私をちゃんと見ていた。



『でも頑張りすぎはよくないよ?
泣いてるってことは辛いんだよね?』



実はその時、先生に志望校のレベルを一つ落とした方がいいと言われていた後だったから精神的に追い込まれていたのだ。