“好き”がほしくて〜恋人未満のこの関係〜





「やめてよ、絶対ありえないし。


でも、なんでみんな私と優斗が付き合ってるって思うんだろう?」



それが何故か、私にはわからない。



「沙織、それ本気?


学校だっていうのに、堂々と二人で笑い合ってじゃれあってさ。


その上加賀は沙織の髪とか顔とか身体とか普通に触るし、しかも抱きしめたりとかもしてる。


学校で!!」



学校で、を強調されて恥ずかしくなる。



……て、いうか。



「身体触るって誤解生むからやめて!?」



「でも事実じゃん。
沙織の腰とか肩とかに手まわしちゃってさ。


自分のものアピールするし。
一年の時からだしね。


そりゃ付き合ってるって誤解されて当然でしょ。」



「でも私からは何もしてないよ?」



「本気で嫌がらずに照れてる沙織も受け入れてるのと同じだって。」



それは……事実だ。



だって嫌じゃないもん。
ドキドキするし……そりゃ恥ずかしいけど。