“好き”がほしくて〜恋人未満のこの関係〜





誠に助けを求めようとしたけど、ダメだ。
頼るなって言われたから。



なんとか打開する方法はないの?



「とにかく抱きつくのがギリギリのライン!
それ以上したら私もう帰る!」



「それは嫌だ、絶対嫌だ。
わかったもう何もしない。」



帰ると言えば本気で嫌なようで、優斗は大人しくなった。



それはそれで可愛いな。
心臓に悪いけど。



その後は集中して勉強した。



たまに優斗が私の邪魔をしようとしたけど、それをなんとか阻止する。



それを繰り返しているうちに気づけば時間は過ぎていた。



「さーおり。」
「何?」



「疲れた。休憩しよ。」



疲れたって……ずっと抱きしめられてた私の方が疲れたっての。



寿命が縮んだ気がする。
ちらっと誠を見るけど誠は反応なし。



それだけ集中してるのだ。



「そうだね。
ちょっと休憩しよっか。」



「やった。
じゃあやっとイチャイチャできるね。」



「………ん?
ちょっと待って?


今なんて言った?」



「もー沙織は照れ屋だなぁ。
だから、イチャイチャすんの。」



いや、それ休憩にならないから!!