「うん、早く準備できたから。」
「そっか。じゃあ毎日早く準備してほしいな。」
なんていうこともさらっと言えちゃう彼は女の子が大好き人間。
そんな彼の名前は加賀 優斗(かが ゆうと)。
学校で誠と優斗はダントツ人気でイケメンらしく、女子はそんな二人を見て毎日騒いでいた。
「頑張ってるけど無理な日が多いんだよね。」
「あー、もうまたそんな可愛いこと言って。
俺のために頑張ってくれてるんだ?」
ニヤッと笑う優斗は嬉しそうにも見えて、どこか私をからかってるような気がする。
それから多分、私が優斗を好きだってこと本人にバレてる。
だって私わかりやすすぎだし、今の言葉にも違うし!なんて嘘はつけない。
なのに本人は私の気持ちをスルーしてくるのだ。
好きじゃないならきっぱり断ってくれた方がいいんだけど、優しいからそんなことはしない。



