結局優斗は手を離してくれるはずもなく、はたから見れば恋人同士に見えるだろう。
これでまた誤解が広まる……!
私はいいんだけど、なんて思ってしまう私はずるいんだろうか。
教室に着いて、ギリギリまで手を離してくれなかった優斗。
これじゃあバカップルだ。
やっと手を離され、席に向かう。
「森下!」
席に着くなり、すぐに私の名前が呼ばれた。
見ると、昨日優斗とのキスを見られてしまった宮川がドア付近に立っていた。
昨日のことが思い出され、顔があつくなる。
それを隠すように手で顔を仰ぎ、宮川の元へと向かう。
「どうしたの?」
「あのさ……」
少し言いにくそうに宮川が口を開いた。
「応援来てほしいって言ったけど、やっぱりいいや。」
「え?なんで?」
「俺見られると思うようにプレーできないんだよ。じゃあな!」
「あっ、ちょ……」
それだけ言ってそそくさと去ってしまう宮川は明らかに不自然で。
見られたら思うようにプレーできないって、じゃあなんで誘ったの?
絶対何かある。
だけど本人がいいって言ってるから、あまり触れない方がいいよね。
そう思い、もう一度席に着く。



