「まったく、こんな美人な沙織ちゃんを惚れさせた男の子ってどこの誰なの?
見てみたいわぁ。」
「……ああ、沙織が好きなのは優斗。
母さん知ってるだろ?」
「……えぇ!?
あのイケメンの優斗くんよね!?」
どうやら誠ママは優斗のことを知ってるようで。
どうして誠はさらっと言っちゃうかな!
「でも沙織ちゃんなら大丈夫よ。
優斗くんとお似合いだもの。」
誠ママはそんな優斗と私はお似合いと言ってくれて嬉しいけど、お世辞だよね。
わかってるもん、自分が一番。
「……もう明日からどうしたらいいの?」
「別に普通でいいだろ。」
……誠はそうやって簡単に言うけどさ、それができたら苦労してないよ。
「普通とか無理だよ。
……ねぇ、男って誰とでもキスできるものなの?」
もしそうならそうで傷つくくせに、私はわざと傷つきにいってるバカだ。