そして誠と二人、電車に乗る。
いつもの車窓から見える風景を眺めるけど、いつもと違うように見える。
付き合えただけで、こんなにも変わるものなんだなって。
だんだんと優斗の最寄りが近づいてくる。
金曜以来だから緊張してきた。
今の私、髪とか変じゃないよね……?
「そわそわし過ぎ。」
「……っ。」
途中誠に指摘され、顔を真っ赤になったけど図星なのだ。
そわそわしてる。
そう思っているうちに、優斗が乗り込んでくる駅が見えてきて……。
いつもの同じホームで、優斗が立っていた。
駅のドアが開くとそこから優斗が入ってくる。
「……沙織、おはよう。」
優しい笑みを向けられたかと思うと、いきなり抱きしめられる。



