「バカか。付き合ってからだと余計優斗、嫉妬深くなるだろ。
あいつ沙織のことだと金曜みたいになるからな。」
「金曜……」
確かに金曜日の優斗は怖かった。
私の声も届いてないようで。
でも、だからこそもう優斗にそんな不安はさせないって決めた。
「そうだよね……。
あっ、でもたまには二人で行ってよね?
私の前じゃしにくい話もあるだろうし。」
「別に沙織が気を遣う必要ねぇから。
もう優斗の女なんだから。」
優斗の、女……。
その響きが恥ずかしくて、でも嬉しくて。
そうだ。
私は優斗の彼女だって、これからは言えるんだ。
美香にも早速報告しよう。



