月曜日。
「……あ。」
いつもの早い時間に家を出れば、何故か誠が立っていた。
「おはよう。どうしたの?」
「……はよ。」
私の質問には答えず、挨拶だけして先を歩く誠。
私は慌てて横に並んだ。
少しの沈黙の後。
「……沙織。」
誠が口を開いた。
「なに?」
「……悪かった。ずっと黙ってて。」
これを言うために、誠は私を待っていたのか。
そう思えばなんだか可愛くて、思わず笑みがこぼれてしまう。
「別に、大丈夫だよ。
だって私に心配かけさせないように、黙ってたんだよね?」
本当に優しい幼なじみだと胸張って言える。