「そもそも沙織も隙みせるから悪いんだろ。」
「なっ……!
誠は優斗の味方するんだ?」
「別にどっちの味方でもない。
なんで俺が二人の痴話喧嘩に巻き込まれねぇといけないんだよ。」
ち、痴話喧嘩……!?
「違うし!
私が一方的に怒ってるだけだもん。」
「なおさらどうでもいい。」
こ、こいつは……!
「幼なじみの私がこんなに悩んでるっていうのに、助言くらいくれてもいいじゃん。」
「そうよ。
本当に誠は冷たいわねぇ。」
誠ママは女である私の味方のようで、私と一緒に言ってくれる。
と、思ったら今度は私の方を見て話し出した。
「ならいっそのこと、沙織ちゃんその男の子に言ってみれば?
私のこと好きなの?って。」
その予想外の言葉に私は驚く。
「む、無理だよ!
そんなの聞けない……!」
「大丈夫よ。
そこは積極的に行くべきね。」
何度も頷き、そうするべきと答える誠ママ。
そんな勇気あるわけないよ……!