しばらくして唇が離される。
「……ゆう、と…」
「……っ、黙って。」
「……ん…」
また重ねられる唇。
私の声は届いてないようで。
それも悲しかった。
でもこれで誤解が解けるなら。
私の気持ちが届くなら、もう何をされてもいいと本気で思った……
ちょうど、その時。
足音が聞こえてきた。
その音はどんどん近づいてくる。
すると優斗の力が少し緩み、唇をまた離された。
ほぼ、それと同時に……
「……沙織!!」
声を荒げる誠の声と、乱暴に開けられたドアの音が耳に届いた。
「優斗、お前何してんだよ……!」
と誠が言ったかと思えば、私から優斗を引き剥がし突き飛ばすような形になった。
大きな音が鳴り、呆然とする私。



