『……沙織、今一人か?』
やっとここでようやく誠の声が和らいだ。
「そ、そうだけど……」
『なんでこんな時に限って……。』
また小さくため息をついた後、誠が口を開いた。
『沙織、よく聞け。
今から急いでお前の家に向かう。』
「え、なんで…?」
さっきから状況が読めない。
『優斗が今、多分沙織の家向かってる。』
「ゆ、優斗が…?」
『ああ。でも優斗が来たとしても絶対家から出るな。
優斗を家に入れるな。
あいつは今正気じゃねぇ。
それだけはマジで約束しろ。』
冗談ではなく、本気のトーンで。
真剣さが伝わってきた。
でも、理解ができなくて。



