「この変態優斗め…バカ。」
「沙織のバカって言葉ほど可愛い暴言はないよね。」
バカって言われて可愛いって……優斗M疑惑だよ。
一人呆れていると、優斗がまた抱きしめる力を強めてきた。
「なんかもう子犬とか小動物飼ってる気分だな。沙織にもっと懐いてほしい。」
しまいには突然こんなことを言いだすものだから、私としても困ってしまう。
「俺じゃないと生きていけない人間にしたい。」
その上ちょっと危険な発言もする。
でも正直なところ、今だって私は…
「優斗がいなきゃ、無理だよ私。」
優斗がいないなんて考えられない。
一度、たくさん休んでいた時期があったけどその時本当に悲しかったから。
「……たまに沙織って素直になるから困るんだよね。
どストレートに言葉ぶつけてくるから心臓に悪い。」
心臓に悪いって、それはこっちのセリフだ。



