しかも全く離そうとしない。
角度を変えてはまたきつく塞がれしまう。
優斗からの初めてのキスに戸惑いと、恥ずかしさが混ざって身体中があつくなる。
鼓動が速くなって力も抜けていく。
な、なんでキスなんか………
今までキス以上のことはしなかったくせに、どうしていきなり?
そう思いつつ、息が苦しくなったところでようやく離された。
「………っはぁ……はぁ……」
簡単に受け入れたって思われたくなくて、優斗を見上げ思いっきり睨む。
だけど優斗は余裕の笑みを浮かべるだけで、動じないのがムカつく。
なんで私だけこんな気持ちになって……!
その時、はっと思い出した。
そういえば、宮川が見てたんじゃ……!!
慌てて振り返ったけど、さっき宮川がいた場所にはもう誰もいなかった。
「あいつなら俺たちの熱いキスを交わしてるの見て、顔赤くしたままどっか行ったよ。」
「………は?」
どっか行った、という言葉より、やっぱり見られてたんだと思うと恥ずかしくて顔があつくなる。
その上こいつは熱いキス交わしたって言ってたけど優斗が無理矢理しただけであって……!



