ーー放課後



『どうなったか教えてね。』



という言葉を残して美香は帰ってしまい、私は鞄を持って中庭に向かった。



全く、美香は何考えてるのだか。



「あ、森下こっち!」



中庭に行くとすでに宮川は来ており、私を見て手をあげた。



向こうも部活用の鞄を持っており、これから部活に行くんだろう。



「ごめん、ホームルーム長引いちゃって。」
「あー、確か森下のクラスの先生長いもんな。」



「そーなんだよ。
毎回毎回長くて帰るの遅くなるから困るんだよね。」



最初は二人して何気ない日常会話をした後、宮川が本題に入った。



「日曜日さ、試合開始は10時からなんだ。」
「そーなの?てっきり9時かと……」



「あ、あれはウォーミングアップ開始時間だったんだ!」



私が少しからかえば、焦ったような顔をする宮川。



「わかった。じゃあ10時に行くね。」
「さんきゅ。森下来てくれたら頑張れそう。」



「………え、なんでよ。」



突然わけのわからないこと言い出すから聞き返した私。



すると、宮川からふと笑顔が消えて真剣な表情になった。