“好き”がほしくて〜恋人未満のこの関係〜





そうです、とも言えずになんて返せばいいのかわからなくて戸惑っていると、女の人がまた口を開いた。



「優斗が女の子連れてくるなんてあなたが初めてよ。


男の子も特定の子しか連れてこないもの。
心許してる証拠ね、きっと。」



その言葉を聞いて普通は嬉しいはずなのに……




女の人がひどく切なそうに笑うから、私までなぜか胸が締め付けられるように苦しくなった。




どうしてそんな顔、するんだろう。



その考えの方が先だった。




この人なら優斗のこと、知っている。
私の知らないことまで。



そう思ったら知りたくなって、聞こうと思い口を開こうとしたら……



二階の方から足音が聞こえてきて、私は開きかけた口を閉じる。