ーーー「……嘘つき。」
ぼそっと呟いたこの言葉。
確実に優斗に聞こえてるはずなのに返事が返ってこない。
とことん優斗は嘘つき野郎だ全く。
……あの後、優斗の家にやってきた私。
家の中は誰もいなくて優斗と二人きりだった。
そして部屋に案内されたかと思えば早速ベッドの上に座らされ、優斗に後ろから抱きしめられたのだ。
何が手を出さないだ。
でも押し倒されてないだけまし、なのかな…?
なんか考え方が麻痺してきたのかもしれない。
「ねぇ、聞いてる?
手出さないって言ったよね?」
今度は大きめの声で聞いてみた。



