「だって沙織、俺に構ってくれないから意地悪してやろうと思って。」
満足げに笑う優斗。
いや、だから何!?
優斗のわがままさは何なの本当!?
なんだか誠の言葉が嘘のように感じてきた。
女好きじゃない?
自分の存在を肯定してくれるように感じるから?
絶対ただの女好きでしょ!
私の場合は反応が面白くて遊んでるだけだ。
「ほら、沙織早く座って。」
「無理!絶対無理!!」
また同じようなことをされたら……と思うと顔があつくなってしまう。
「あれー?
もしかして期待して」
「してない!
次そんなこと言ったら教科書で叩くから!」
「ごめんごめん、嘘だよ。
だからほら。」
そ、そんな優しい笑みで私を誘っても無駄だから!



