仕方なく諦め、優斗にハグされたまま次の授業の準備をする。



確か日本史だったよね。



そう思い、机の中から日本史の教科書を取り出したその時……




「……ひゃっ!?」




突然の優斗の行動に思わず変な声が出てしまう。



周りの視線が集まるわけで、恥ずかしくて優斗から意地でも離れて立ち上がる。



「あ、あ、あんた何したの!?
普通あんなことする!?優斗はペットか!!」



「んー、沙織の隣にいれるならペットでもいいよー?」



呑気なこと言って……!



そう、優斗はさっき私の耳を軽く舐めてきたのだ。



この間は噛まれたし、優斗は一体どんな趣味があるの……!?