それから数日後。



誠は土曜の出来事がなかったかのようにいつも通りで、逆に深く聞けなかった。



誠もわざとそうしてるんだろうけどさ。



だからこそ余計に聞けなかったっていうのもあるのかもしれない。



そんな中、今一番私を悩ませているのは……




「沙織、俺寝不足だ。
今すぐ寝れそう……」



ただ一人、優斗だ。



誠の言葉が気になって優斗を注意深く観察してみたけど相変わらず。



というかまたグレードアップしてるんですけども。



「寝るなら保健室行って寝てよ。」
「嫌だ、沙織が抱き枕ー。」



調子のいいこと言って、私を後ろから抱きしめてくる優斗。



離す気はないらしい。