でも、一つ疑問に思うことがあった。
「守るって……私が守られなきゃいけないようなことが起きるってこと?」
その時、大きな曲の音が流れる。
本編が始まったのだ。
だけどそれどころじゃない。
「そうだな。」
「い、いや待ってよ!?そんな軽いこと!?」
「声でかい。」
誠に怒られてしまい、ごめんと小さく謝る。
その後に小声で話した。
「だって、結構危険な状況にあるってことでしょ?どういうこと?」
「……多分、つけられてる。」
「つ、つけられ……んっ………」
思わず大きな声をあげそうになった私の口を手で塞ぐ誠。
け、結構苦しいのですが……!!
「でもこっちだって下手に動けねぇ。
だから気づかないフリする。
沙織も絶対気にしたらダメだから。」
気づかないふりって、無理でしょ!?
危険を回避する方法はないの!?
聞きたいことがいっぱいあるのに口を塞がれているため何も言えない。
力強いよこの人も!
優斗と一緒だよ、本当!!



