次の日、優斗は学校に来なかった。



テスト期間だというのに。



今まで休むことは何回かあったけど、電話のあった昨日の今日で不安が広がるばかり。



誠に聞いたら知らないと言われるし。



熱?
熱なのかな。



熱だと思いたい。



でも優斗はその次の日まで来なかった。



金曜日からテストだというのに、本当に何してるの?



もしかしてテスト当日も来ない?



もしそうだとしたら本当に何かある。



テスト当日に来なかったら誠に問い詰めようって決めた。



絶対誠なら知ってる。



だから私は金曜日、優斗が来なかったら誠の家に行くと決心した。



迷惑?
それ以上に優斗が心配だ。



なのに優斗はテスト前日の木曜日も来なかった。
これは初めてで、不安は拭えない。



「加賀、どうしたんだろうね。」



美香も不思議そうにして優斗がいない空席を見つめている。



「……うん。」
「沙織、何も知らないの?」



その言葉に素直に頷く。
そう、私は何も知らないんだ。