「確かに聞いた時は信じられなかったし、今も正直理解しきれてない。
考えてみればたまに優斗が怖いって思う時もあったなぁって。
でも何かあったら誠が守ってくれるんだよね?」
じっと誠を見つめて言えば、誠は表情こそ変えてはいないけど顔をそらしてしまった。
「できればその前にうまくまとまってほしいけどな。」
「そんなの私もだよ?
でも優斗次第だし……」
「そうだな。
あいつがややこしいことしてんだよ。」
「ややこしいことって……誠から言うことはできないの?」
「まあ、あいつの気持ちもわからなくはないからな。」
誠も優斗の気持ちがわかるんだ。
そりゃ男の子だもんね。
でもさ、それだけの理由が優斗にあるってことだよね?
「……難しい!
あーもう考えたってきりないよ!」
「確かにな。
まあでもいつかどうにかなるだろ。」
「いつかって……」
勝手なんだから。
私がどれだけ振り回されることか。
「その度に誠に泣きつくんだよ?私。」
「それは迷惑だからやめろ。」
もー、なんなのよ。
私を守るとか迷惑だからやめろとか。
矛盾してる。



