“好き”がほしくて〜恋人未満のこの関係〜





その後お互い口を開くことなく教室に向かう。



き、気まずい……!



誠と向き合って座るけど、誠は黙々と作業をするのみ。



そんな誠を見ながら、さっきのことを思い出した。



優斗が異常?
宮川を脅したの?



全く理解できなくて集中できない私。



「……全部、聞いたのか?」



その時ようやく誠が口を開いた。



「全部、っていうか優斗が脅したっていうとこらへんから……」



「ほとんど全部だな。」



「そ、そうなの?……でも、宮川たち言ってたの全部本当?」



恐る恐る聞いてみる。



否定して欲しかったかどうかはわからなかったけど、理解が遅れていてなかったことにしたい。



「……ああ、全部本当。」



誠が視線を上げ、私を見つめる。