“好き”がほしくて〜恋人未満のこの関係〜





ーーー放課後



先生に呼び出された私は職員室へと向かう。



「森下、お前加賀と付き合ってるんだな!」



会って早々そんなことを言われてしまい、顔があつくなる



「つ、付き合ってません…!」
「先生の間でも有名だぞ?美男美女だって。」



「……いやいやいや、絶対あり得ないです!」



美男はわかるけど美女は違う。



「そうか。
せっかく褒めてやってるのに。」



「褒めてやってるのに、とは?」



「少し頼みたいことがあってな。明日のホームルームに使う書類のまとめ。」



「……はい?
だから私を呼んだんですか?」



「そうだ。」
「どうして私なんですか?」



「適当に選んだ。
今日の日付を足したらお前の出席番号になってな。」



うわー、最悪。
遊び心のある担任ならやりそうなことだ。



「今回だけですよ?」
「さすがお前だな。よろしく頼んだぞ。」



頼まれた書類はそれほど量がなくて安心する。
これならすぐ終わりそうだ。