独占したい、甘々に。【完】

「水性ペンキだからお風呂入れば落ちるから大丈夫だよっ」





そう教えてあげると悠乃は「よかった~」と一安心していた。





「きっと荷物持ってくれた時に付いちゃったんだよね、ごめんね?」





「気にすんな」





悠乃はそう言うと、少し乱暴に私の頭をわしゃわしゃと撫でた。





最初はビックリしたが、次第に悠乃の大きな手が居心地よく感じてしまっていた。





いつの間にこんなに大きくなったんだろう。





…にしてもまた、私のこと子供扱いしてるよね!?





悠乃の手が離れたのを境に、一言文句を言おうと悠乃の方を見上げた。





「あのさ、悠乃」





すると悠乃は何か閃いたかのように、目をキラキラと輝かせていた。