独占したい、甘々に。【完】

「じゃあ、今日は先に帰るね。本当にごめんね」


「大丈夫大丈夫。ゆっくり休むんだよ!さゆのことよろしくね、日向くん」


「おう」





ちーちゃんに荷物を渡し、クラスの人たちに挨拶を終えると、私たちは久しぶりに一緒に帰った。





「紗雪と帰るの久しぶりだね」


「うん、なんか変な感じだね」





そう言ってクスリと笑うと、悠乃が何かに気づいた。





「首元にペンキついてるよ」


「えっほんと?」





鏡がないため自分じゃ確認が出来なかった。





いつの間についてたんだろう?


後でお風呂入らないとっ





「あっ!悠乃も腕にペンキついてるよ」


「うわっほんとだ」





ペンキのついた腕を指さして思わず笑っていた。





「お互いペンキが付いてて気づかないなんて、私たち似た者同士だね」


「いつの間についてたんだこれ!洗って落ちるかな~」