独占したい、甘々に。【完】

「危なっかしいな」





「悠乃…!?」





振り返った先には、私の腕を掴む悠乃がいたのだ。





目を丸くした私と、呆れた表情を浮かべる悠乃。





悠乃は優しく私の腕を離すと、落ちた荷物を袋へとしまってくれた。





「ご、ごめん悠乃!」





私も急いでしゃがむと荷物を入れるのを手伝った。





そっか、私…悠乃に助けてもらったんだ。


もし、悠乃がいなかったら、盛大に転んでたんだ…





「こんなにいっぱい1人で持ってたの?」


「う、うん」


「こんな重いの1人で持てるわけないだろ」





悠乃はそう言って、子供を叱るように私のおでこを軽く叩いた。