「みんなに変な誤解されちゃうよ?」


「変な誤解って?」


「そ、それは、その…あれだよあれっ」





悠乃は言葉を濁らせる私を見て、ニヤニヤとした笑みを浮かべていた。





うぅ~…


絶対私で遊んでるよっ!





恋愛など一切したことないため、こういうことを話すのは緊張してしまう。





本当に自分は高校2年生なのかと疑いたくなるほどの恋愛偏差値だ。


こんな様子じゃいつまで経っても悠乃に遊ばれちゃうじゃんっ





…昔とは立場が正反対みたい。





「それくらい察してよっ」





そう言って私は一瞬の隙をついて、悠乃の手から逃れた。





何故か鳴りやまない心臓を落ち着かせるように、胸に手を当て一呼吸置く。