なんだっ…虫だったんだ…


びっくりした…





私は一度深呼吸をして呼吸を整えた。





そして安堵の息を吐いた。





急に抱きしめられたかと思ったら虫だったんだ。





私ってば変な勘違いしちゃってたよ…恥ずかしい。





「そうだったんだね、ありがとう那津くん」





顔を赤くさせ恥ずかしそうにする私を、那津くんがクスクスと笑っていたことには気がつかなかった。





「それじゃあ、そろそろ教室戻ろうか」





那津くんはベンチから立ち上がり、ニコッと笑った。





「あっ、那津くん!さっきのことなんだけど」