人生において一番の正解は結婚である


この世の中ではどこかそんな風潮があるようで



一人で居酒屋だって入れる

仕事で少し悩んでても自己完結


正解という選択肢を選ばなくても、どうにか不正解の人生を歩んではいないと思う

お一人様っていう世界にどこか安心感を抱き始めれば、気づけば結婚適齢期とやら


今月は同級生の結婚式に2件も参加した

同級生の晴れ姿を見て綺麗だと思った

ご両親へのメッセージを聞いて一緒に涙した


恋だの愛だのの正常なバロメーターはある

恋人がいる人を見れば良いねーって言うし、恋愛ドラマを見ればキュンキュンする

でも、不思議とそこに自分を落とし込めない

前向きに恋愛しよう!彼氏作ろう!とはならない

何が私にストップをかけるのか


ふと自己分析したら、それはきっと安直な答え






『来月の14日、日曜日空いてる?』



借りたSF映画のDVDを見つつ一人宅飲みをしていた金曜日の深夜近く

随分と久しぶりに掛かってきた母からの電話は、久しぶりもなくなんとも簡素なもの


「ちょっと待ってー……暇だよ」


自分も特に久々の声に懐かしむとかもせず、カレンダーをペラっとめくって予定を確認

ちなみに来月のカレンダーは未だに真っ白


『そう、じゃあ人と会いなさい』


「人とは」


『男性』


「ほう」


これが意味するもの

ぐるっと考えてお見合いだと気付いた時には、母はまた連絡するって言い残して電話を切っていた


お見合いか…

必要ない、とか言う理由もないけれど、そこまで急ぐものでもないのに

周りの同い年くらいのお一人様女子は何かに急かされるように合コンや出会い系に勤しむ

それはきっと恋愛を楽しむってよりももっと現実的な話

自分の身の置き所

それが終着する場所は幸福か否か


そうか、この歳になれば周りから急かされるのか

気付いた私は何だか虚しくなった


結局選択するのは正解への道

追い立てられるような気持ちに嫌気がさしつつ、来月のカレンダーに1個目の予定を書き込んだ