「うわああああーーーーーー‼‼‼」




自分の悲鳴で目を覚ましてみれば、奇怪なことに見慣れた部屋が天地逆さまになっていた。



夢から覚めた自覚があったはずなのに、これはまだ夢の続きなのだろうか…



などとまだ鈍い頭が思ったが、なんてことはない。私が単にベッドから体を半分投げ出し床に垂直に頭をぶつけていただけだった。



寝相が悪いのが特技と言えるほど寝相が悪い私だが、今日のはこれでもまだ良い方だ。



そうだ、ここはいつもの世界。



あれは…



「なんだ、夢か…」



それにしても怖い夢を見た。



ベッドから滑るように床に落ちながらそう思いはしたが、その怖い夢が何だったのかは思い出せない。



まあ、そんなことよくある話で、悲鳴をあげるほどの夢なのだから逆に思い出さない方が良いだろうと、そのことはもう考えず顔を洗いに部屋を出た。