自意識カジョーでアホな男の1週間

餅の表層部が

鍋の中でどろどろに

溶け出している。


どろどろしている一方で

中心部は箸が通らぬほど硬いのだ。


ああ、

ああ。

しゃらくせえ。


腹が異常に減っており、

目の前の食物を食せない

えもいわれぬ欲求不満が相まって、


俺は、

鍋の中のどろどろしてきている餅を

箸でつかみ、

皿に入れ、

電子レンジに突っ込んだ。


2分も熱せば大丈夫だろう。


俺はショートカットを使ったのだ。


鍋の熱よりも
、
電子レンジの熱の方が圧倒的に強いのは、

一人暮らしで学んだ。


2分の間、俺は息を止めて待った。



チ
ン
♪



電子レンジの音が鳴る。


2分立ったのだ。


俺は、

幼子が

寝静まった小動物を

微笑み混じりにこっそりと眺め見るときのような、

純真な心持で

電子レンジへと

向かった。


レンジ内を見た瞬間、

俺は

う

が

あ

!

と思う。