むかしむかし

あるところに

とある小学校がありました

そこには何百人もの人間がいました

そこには恋に焦がれる1人の女の子がいました。

彼女の名前は

粟島 かりん(あわじま かりん)

彼女はとある男の子に恋をしてました

その名も

渡辺 和久(かじわら かずひさ)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ねえねえ!わくちゃん!」

「なーに!」

「あ゛そ゛ほ゛!゛」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

昔、ある男の子と仲が良かった気がする。

でも、記憶が曖昧だから

あまり思い出せない

「かりんちゃん!」

そういって私の名前を呼んだのは

「きみちゃん!」

「同じクラスだね!」

最後のクラス替え、仲のいい公子ちゃんと同じクラスになれた

「それにしても、このクラス…」

「かっこいい子がいないね…」

「ねー」

「でも今年で卒業だし、最後の小学校生活楽しもうよ!」

きみちゃんがそう言ってくれたおかげで、私は少し勇気が出た

「これから学活の時間を始めます」

今年の担任は

「担任になりました、河村と言います」

可愛いことで評判の河村先生だった

それで男子達はとても嬉しそうだった

「新しいクラスなので、知らない子もいると思います。手始めに自己紹介をしましょう」

自己紹介をすることになったけど

「出席番号が1番の粟島さんと」

やっぱり私が1番かな…

「出席番号32番の渡辺さん」

「えっ!?俺?」

「じゃんけんしてください」

そうして私は渡辺くんとジャンケンをすることになった

そしてじゃんけんが30回目のあいこに到達したとき

私が負けてしまった

でも、あいこになるたび

みんなが笑ってくれたおかげで

クラスの雰囲気はとても良くなった

(でも…渡辺くん…ちょっと)

私は渡辺くんが気になった。