あなたとの出会いは

雪が降ってたんだ



なにもかもが

真っ白で


私のよどんだ日々は
その日、少しだけ
白く輝いた



あなたの知らない
遠いこの場所で

あなたを知ったの




そう

カーステレオから
響いてきた

あなたの歌声



車の外に広がる
白く光る景色と

あなたの歌声だけが

澄んでいて


私は知らないうちに
涙が溢れた



あの日

雪が降らなかったら

車に乗らなかったら

ラジオを聞かなかったら


あなたと私は
出会わなかった


きっとお互いを
知らないまま


こんな胸の傷を
残すこともなく


こんな大きな愛を
知ることもなかった