「じゃあな、真優。明日から待ってろよ」

「だから、待たないって!しつこい!!じゃあね」


家に着いても、まだ部活が終わるまで待ってろとしつこい光太郎を一喝し、玄関のドアを開けた。


「!」


ビク!


勢いよく玄関の扉を開けると、目の前にはお兄ちゃんがいてビックリ。


「遅かったな」

お兄ちゃんも今帰って来たみたいで、靴を脱いでいるところだった。


「あ…お兄ちゃんこそ」

ビックリした…


ドキドキしている胸を抑える。


「俺はいつも通り。…光太郎と帰って来たのか」

「う…うん」


さっき学校近くの駅に、私たちも居たのは知らないみたいでホッとする。

「あんまり遅くなるなよ」

「!」


お兄ちゃんは心配して言ってくれた言葉だとは思うけど、今はムカッとする


「…自分だって彼女とイチャついてないで、部活終わったらさっさと帰って来ればいいじゃん」


怒りに任せて出てしまった言葉。


ハッと気付いた時には、遅かった。

お兄ちゃんの顔を見ると、驚いた表情をしている。


しまったー…


そう思ったが、もう遅い。


「~っ」


どうしていいかわからず、靴を乱暴に脱ぐと自分の部屋へと向かった。