「お前たちに、こんな辛い想いをさせてしまっているのは、俺に責任がある。だから俺は、お前たちを幸せにしてやらないといけない」

山崎先生が目の前まで来て、お兄ちゃんの肩にぽんっと手を置いた。


「行こう。真実を知りに」

山崎先生がそう言うと、お兄ちゃんは小さく頷いた。


お兄ちゃんが返事をしたのを確認すると、山崎先生は私に顔を向けた。


「…はい」



真っ直ぐに山崎先生の目を見て、頬に流れ落ちる涙を拭きながら返事をした。