「あーーー!!!」
道端だというのに、心の悲鳴を叫んだ。
止まらない涙、震え続ける身体。
「あぁ…」
その場で小さくうずくまり、言葉にならない心の悲鳴を出す。
中学1年の夏の時も、こうして道端にうずくまり泣いた。
お兄ちゃんの部屋に、優華さんがいたのを見た時だった。
あの時、自分がただの妹だと思い知らされた。
けど、あの時私は自分に誓った。
[私は、お兄ちゃんの彼女になれないかもしれない。]
[けど、お兄ちゃんのことを一番好きでいたい。]
[その想いがたとえ罪だとしても、お兄ちゃんから拒絶されるまで側にいたい。]
そう誓ったがー…
今日、今さっきー…
お兄ちゃんに、拒絶されてしまった。
カタカタと震える手を見つめるが、涙が目に溜まりよく見えない。
「…もう家に帰れない」
お兄ちゃんの妹としてー…
家族として、お兄ちゃんの側にはいられない。



