ここにいるみんなの空が泣いている。今日は吹奏楽コンクールの県大会。私達吹奏楽部は昨年は西関東大会金賞、、一昨年は東日本大会出場と地元で唯一の吹奏楽が盛んな学校であった。
「来年は、嬉し泣き…」
渚沙に抱きつかれた。渚沙は唯一の1年生のコンクールメンバー。彼女はオーボエパート。私はクラリネットパート。
「来年は私もステージで演奏するよ、渚沙と一緒に」




そして、私の大好きな紗和子先輩の最後の夏、先輩とある約束を交わした。

「千夏ちゃん、来年はもっともっと上手くなって、ステージで演奏するの期待してるね。その時は笑顔で終わっていてほしい」