そして、時間はあっという間に夜になり、遊園地では、ナイトパレードの準備が進められていた。 「これが見たいのか?」 「そう! あのおっきいクリスマスツリーが光って、花火があがるのー」 「へぇ、すごいな」 「あんまり興味ない?」 「そんなことねぇよ」 「ほんとに?」 「ほんとに!」 そう言いながら伊吹は 詩織の左手を優しく握った。