暴走族くんと妖精ちゃん

なんで純と遥華がここにいる?

みんなもそう思っているはずだ。

特に龍牙は組長から抗争の話は聞いているはずだ。


・・・一つ気になることがある。



「辻堂と木原が北条と抗争するのは組長から聞きました。龍牙もですよね?」

「ああ。」

「相手は北条なのに大きな抗争になると見えますが。」


そう。北条が木原を攻めるのはわからなくもない。

でもその抗争のバックに辻堂がつくのが謎なんだ。

北条くらいなら木原は遅くても1時間で倒せるだろう。


「そのことについてはまだ確証がないし、話せない。抗争の準備があるから一週間だけ休ませてほしい。」

「わかった。必要なら静龍も手を貸すが・・・?」

龍牙が口を挟む。

「族と組の違いは龍牙が一番わかってるんじゃないの?・・・みんなを危険にさらしたくない。」

「そうだな・・・。」

それを言われたらおしまいだ。族と組は違いすぎる。

いくらNo.1の静龍でも銃を避けられるのは少数だろう。

「というわけで私たち仕事に戻ります。ごめんなさい。」

「大丈夫だよ~」

「頑張ってきてな!」

いってしまった。忙しそうだしそんなに大変なんだな。