目が覚めたら、違う世界にいる。
そんなことなんか、考えられない。
私は当たり前のようにここにいて、普通に時を過ごしていた。
その時間がこんなにはやく終わってしまうなんて、考えてもいなかった。


今年は梅雨が短い、

梅雨が明けたら、目を覚ますことはない。


毎日が過ぎるのが、とても怖かった。
明日になれば、その瞬間は近づいてくる。
不可逆的なもの、それは絶対に止めることはできない。
何をして過ごせばいいのか、
周りとはどのように接すればいいのか、
私の頭の中はぐるぐると巡るものがたくさんあった。