やだやだ。


「はぁ…」


2人に聞こえないように小さくため息をついた。


ほんとに嫌なのは自分自身。


美月ちゃんは何も悪くないのに、こんなにも邪魔だと思ってしまう自分が嫌。


考え事とため息を繰り返していると、病室の扉がノックされた。


遥さんかな?


と期待したけれど、入ってきたのは看護師さん。


「あ、美月ちゃんやっぱりここにいた」


やっぱり、なのね。


葵のところにいるのが当たり前だと言うような会話。


みんなの言葉がいちいち引っかかる。


「あれ〜?もう診察の時間だ。あおといると時間が経つのが早いね」


「またこいよ」


「うん!またね〜」