幸せなんて感じられなくなってしまう。


なのに、それでも遥さんは幸せだと言うの?


「恋ってね、その人がいてもいなくても、その人の事を1番に考えて1番に想うことなんじゃないのかな…。

だから未来と一緒にいた時間も幸せだったけど、それが思い出として残ってる今も十分幸せだよ」


その言葉に涙がこぼれて止まらない。


「私は、幸せになれると思いますか?」


「僕の話を聞いているとき誰のことを考えてた?」


「葵」


その質問の答えに迷いなんてない。


「雪ちゃんは葵のことが好き?」


「うん!」


今度は断言できた。


私は葵と一緒に幸せになりたい。


「遥さん、葵のところいってきます!」


返事も待たずに駆け出した。